二日連続でボツ案のお話UPです(笑)
今日UPするのは、32話の一部。
湊先生たちの挙式後の披露宴での1シーンです。
一通り料理を食べた後は人が立ち歩きだして、親は親、子供は子供で集まって談笑してる……という状況にしようと思っていたのですが、あまりにも翠葉さんが無理すぎてやめました(苦笑)
その、無理っぽさをお楽しみいただけたら何よりです^^
*****
「いやー、それにしても世間って狭いな? じっちゃんと翠葉が知り合いだなんてさ」
海斗くんの言葉に固まった。
バカだなと思う。何もここまでわかりやすく動揺することなかったのに。
「翠葉?」
海斗くんが私の名前を呼ぶと同時にツカサが声を発した。
「海斗。飲み物なくなった」
テーブルにコツリとグラスを置くと、
「こっちも」
と、秋斗さんがグラスを振って見せる。
「あ、じゃぁウェイター呼ぶわ」
「「海斗が行けよ」」
「なんで俺っ!?」
反発する海斗くんに唯兄が絡みつく。
「海斗っち~……お水ぅ……俺はぁ、お水が飲みたいでえええす」
「げっ……唯くん、どれだけ飲んだの!?」
「わっかんなあああい! とにかくお水~……」
「わーった! わーったからちょっと待ってて」
言いながら席を立った。
「ごめん、なさい……」
気を遣わせてしまったことを謝ると、唯兄に抱きつかれる。
「ハズレ……」
言うと、唯兄は力が抜けたように崩れ落ちた。
「わっ、唯兄っ!?」
「ハズレったらハズレなんらかーねぇ……そんならから、つかしゃっりろかあきろさんにつけこまれるんら……」
しばらく待ってみたけど、その後に言葉が続く気配はなく、聞こえてくるのは穏やかな寝息。
きれいにスタイリングされた頭をじっと見ていると、
「寝た、のか?」
蒼兄に訊かれ、
「たぶん?」
答えると、秋斗さんがクスクスと笑いだした。
「唯、酒は強いほうじゃないんだ。ここまで飲むのも珍しい」
言いながら、私の上で寝てしまった唯兄を抱え上げた。
「でも、酔ってても頭の回転は悪くないんじゃない?」
会話に入ってきたのは湊先生。
「あっ……湊先生、ご結婚おめでとうございますっ」
「あー、ハイハイ」
手でポイポイと払う仕草を伴って、そんなことはどうでもいい、と一蹴されてしまう。
「それより、ソレ。似合ってるわね」
指差されたのは自分の後頭部。すぐに髪飾りのことを言われてるのだと気づく。
「あの、今日が湊先生のお誕生日って私知らなくて……。プレゼント用意してないのに、逆に頂いてしまって……すみません」
言うと、大きくため息をつかれた。
「あんたのそれは変わんないわね? まずは、ありがとう、でしょ?」
湊先生の言葉にツカサが口を挟む。
「とりあえず、姉さんは誕生日も祝われとけばいいと思う」
湊先生はきょとんとした顔でツカサを見る。
「……それもそうね?」
その場に集まる人の視線が一斉に自分を向き、一層いたたまれなくなった中でお誕生日おめでとうございますを伝え、髪飾りのお礼を言った。
唯兄はスタッフに抱えられて強制送還。付き添いたいと申し出たけど、その願いは即座に却下された。
「んなの、寝かせとけばいいのよ」
湊先生の言葉に皆が頷き、御崎さんが私を気遣って言ってくれた言葉は、
「ご心配でしたら医務室へ運ばせていただきます。お嬢様はパーティーを楽しまれてください」
御崎さんは藤宮の人じゃないのに、この笑顔に逆らえる気がしない……。
結局、食い下がることができなかった私は今も披露宴会場にいる。
同じテーブルに秋斗さんもツカサも海斗くんもいて、唯一味方と思えるのは蒼兄だけで。この5人でいったいどんな会話をするんだろう?
*****
どんな会話をさせたらいいのか、翠葉さんが困る以前に私が困り果てたので、このルートは却下されました(^^;;
結果、唯ちゃんが歌を歌わされたという何か……。←酔いつぶれるのはそのまま(笑)
いつも、「わからないなぁ……」って思うことは書いてみてます。
書いてみて、「あぁ……ここで詰まるからこのルートは無理」とか、「ここさえクリアできれば先につなげられるのに」とか「伏線になるのに」とか。
常にそんなことばかり考えて書いてます。
切り口を変えて書いても先が書けないときは、たいてい「使用不能ルート」です。
一話書くのに、全く書き直さないこともあるし、10回以上書き直すことも……。
2000文字くらいならそこまで抵抗ないのですが、3000文字超えるものを書き直すときは勇気がいります(苦笑)
で、無駄にあがいて、「やっぱりダメか……」というところにたどり着いて書き直します(笑)
さて、次の37話はすんなり書けるのでしょうか(^^;;
頑張ろ頑張ろっ!
今日UPするのは、32話の一部。
湊先生たちの挙式後の披露宴での1シーンです。
一通り料理を食べた後は人が立ち歩きだして、親は親、子供は子供で集まって談笑してる……という状況にしようと思っていたのですが、あまりにも翠葉さんが無理すぎてやめました(苦笑)
その、無理っぽさをお楽しみいただけたら何よりです^^
*****
「いやー、それにしても世間って狭いな? じっちゃんと翠葉が知り合いだなんてさ」
海斗くんの言葉に固まった。
バカだなと思う。何もここまでわかりやすく動揺することなかったのに。
「翠葉?」
海斗くんが私の名前を呼ぶと同時にツカサが声を発した。
「海斗。飲み物なくなった」
テーブルにコツリとグラスを置くと、
「こっちも」
と、秋斗さんがグラスを振って見せる。
「あ、じゃぁウェイター呼ぶわ」
「「海斗が行けよ」」
「なんで俺っ!?」
反発する海斗くんに唯兄が絡みつく。
「海斗っち~……お水ぅ……俺はぁ、お水が飲みたいでえええす」
「げっ……唯くん、どれだけ飲んだの!?」
「わっかんなあああい! とにかくお水~……」
「わーった! わーったからちょっと待ってて」
言いながら席を立った。
「ごめん、なさい……」
気を遣わせてしまったことを謝ると、唯兄に抱きつかれる。
「ハズレ……」
言うと、唯兄は力が抜けたように崩れ落ちた。
「わっ、唯兄っ!?」
「ハズレったらハズレなんらかーねぇ……そんならから、つかしゃっりろかあきろさんにつけこまれるんら……」
しばらく待ってみたけど、その後に言葉が続く気配はなく、聞こえてくるのは穏やかな寝息。
きれいにスタイリングされた頭をじっと見ていると、
「寝た、のか?」
蒼兄に訊かれ、
「たぶん?」
答えると、秋斗さんがクスクスと笑いだした。
「唯、酒は強いほうじゃないんだ。ここまで飲むのも珍しい」
言いながら、私の上で寝てしまった唯兄を抱え上げた。
「でも、酔ってても頭の回転は悪くないんじゃない?」
会話に入ってきたのは湊先生。
「あっ……湊先生、ご結婚おめでとうございますっ」
「あー、ハイハイ」
手でポイポイと払う仕草を伴って、そんなことはどうでもいい、と一蹴されてしまう。
「それより、ソレ。似合ってるわね」
指差されたのは自分の後頭部。すぐに髪飾りのことを言われてるのだと気づく。
「あの、今日が湊先生のお誕生日って私知らなくて……。プレゼント用意してないのに、逆に頂いてしまって……すみません」
言うと、大きくため息をつかれた。
「あんたのそれは変わんないわね? まずは、ありがとう、でしょ?」
湊先生の言葉にツカサが口を挟む。
「とりあえず、姉さんは誕生日も祝われとけばいいと思う」
湊先生はきょとんとした顔でツカサを見る。
「……それもそうね?」
その場に集まる人の視線が一斉に自分を向き、一層いたたまれなくなった中でお誕生日おめでとうございますを伝え、髪飾りのお礼を言った。
唯兄はスタッフに抱えられて強制送還。付き添いたいと申し出たけど、その願いは即座に却下された。
「んなの、寝かせとけばいいのよ」
湊先生の言葉に皆が頷き、御崎さんが私を気遣って言ってくれた言葉は、
「ご心配でしたら医務室へ運ばせていただきます。お嬢様はパーティーを楽しまれてください」
御崎さんは藤宮の人じゃないのに、この笑顔に逆らえる気がしない……。
結局、食い下がることができなかった私は今も披露宴会場にいる。
同じテーブルに秋斗さんもツカサも海斗くんもいて、唯一味方と思えるのは蒼兄だけで。この5人でいったいどんな会話をするんだろう?
*****
どんな会話をさせたらいいのか、翠葉さんが困る以前に私が困り果てたので、このルートは却下されました(^^;;
結果、唯ちゃんが歌を歌わされたという何か……。←酔いつぶれるのはそのまま(笑)
いつも、「わからないなぁ……」って思うことは書いてみてます。
書いてみて、「あぁ……ここで詰まるからこのルートは無理」とか、「ここさえクリアできれば先につなげられるのに」とか「伏線になるのに」とか。
常にそんなことばかり考えて書いてます。
切り口を変えて書いても先が書けないときは、たいてい「使用不能ルート」です。
一話書くのに、全く書き直さないこともあるし、10回以上書き直すことも……。
2000文字くらいならそこまで抵抗ないのですが、3000文字超えるものを書き直すときは勇気がいります(苦笑)
で、無駄にあがいて、「やっぱりダメか……」というところにたどり着いて書き直します(笑)
さて、次の37話はすんなり書けるのでしょうか(^^;;
頑張ろ頑張ろっ!