【光のもとで】最終章27話の裏話になるのかなぁ?
本当は翠葉さんが寝オチするのではなくて、唯ちゃんが寝てしまって兄妹のお話を終りにする予定だったんですよね。
……というのは、翠葉さんのお話(相談)がなかなか終わらなくて、翠葉さんを寝かせるため、話を終りにさせるために唯ちゃんが寝た振りをする……というお話になるはずだったのですが、翠葉さん薬飲んで勝手に寝てくれちゃったので、この裏話が使えなくなったという事実。
「あれ? 唯兄寝ちゃった……?」
「…………」
「寝たみたいだな。翠葉ももう寝な」
「ん。蒼兄、おやすみなさい」
「おやすみ」
そんなやりとりを聞いたのは三十分ほど前のこと。
今しがた、新たなやりとりが聞こえてきた。
相変わらずひそひそと声のトーンは落としているものの、静かな室内で聞き取れない声はない。
「リィ、寝た?」
「寝た……っていうか、唯寝たんじゃなかったのか?」
「いや……あのまま話してたら夜明かしちゃうっしょ? あの場合、誰かが脱落すべきだと思ったんだけど? もし、俺がそれやらなかったらあんちゃんやった?」
「いや……無理」
「ほら、やっぱ俺の役割じゃん」
息子ふたりは、口裏を合わせずに妹を寝かしつけるために己がとった行動を省みる。
「ところでさ、碧さんってさ零樹さんのどこを好きになったんだろうねぇ……」
「んー……知りたいようで知りたくない」
「あら、教えてもいいわよ?」
「「えっ!?」」
ロフトから驚いた顔がふたつ。
私は階下から息子の会話に参戦したのだ。顔を付き合わせての会話じゃないからこそ話せることもある。
これはそういう内容な気がした。
面と向って訊くのは少々恥ずかしく、答える側もうら若き頃を思いだしたりしてちょっと気恥ずかしい。
けれど、別に話したくない内容でも隠す内容でもない。
ただ、お互いに少し気恥ずかしいだけなのだ。
「マイペースなところ。ひたすらマイペースなところよ」
「でも、それを言うならオーナーだって……」
「零が静の上を行くのはそこのみ。勉強も運動も器用さも静のほうが上。ただ、私に振り回されないっていう点ではこの世で一番なの。そう考えたら、私より強いのは世界でひとりね」
誰だかわかる? というような視線を向けると、ふたりは自分たちの間に横たわる妹を見た。
「そう。娘の翠葉」
「いや……でも――スンマセン。リィはやっぱり碧さんの娘ってことで……」
なんてことのない閑話のようなものがあったのですが、これを一話の長さにはできないなぁ……と思って、ボツ話決定。
碧さん×蒼樹×唯ちゃんのお話って、翠葉さんが入院したときに三人で翠葉さんの身の回りのものを幸倉の家に取りに行ったときしか書いたことなくて、なんとなく書いてみたいなぁ……と思ったのがきっかけ。
(結局使えなかったけど(笑))
碧さんが息子や娘の“お母さん”って感じよりも、“対等”に話す感じが好きです。
そう考えると、零樹さんは扱いはちゃんと“人”なんだけど、「娘と息子ー! 俺、父親!」みたいな感じも好きです^^ ←つまりうちの子たちはみんな好き。
【光のもとで】は、キャラひとりひとりが持っている、人とのスタンスが好きなお話です。
よろしかったら、【光のもとで】のどんなところが好きかお聞かせくださいm(_ _"m)ペコリ
本当は翠葉さんが寝オチするのではなくて、唯ちゃんが寝てしまって兄妹のお話を終りにする予定だったんですよね。
……というのは、翠葉さんのお話(相談)がなかなか終わらなくて、翠葉さんを寝かせるため、話を終りにさせるために唯ちゃんが寝た振りをする……というお話になるはずだったのですが、翠葉さん薬飲んで勝手に寝てくれちゃったので、この裏話が使えなくなったという事実。
「あれ? 唯兄寝ちゃった……?」
「…………」
「寝たみたいだな。翠葉ももう寝な」
「ん。蒼兄、おやすみなさい」
「おやすみ」
そんなやりとりを聞いたのは三十分ほど前のこと。
今しがた、新たなやりとりが聞こえてきた。
相変わらずひそひそと声のトーンは落としているものの、静かな室内で聞き取れない声はない。
「リィ、寝た?」
「寝た……っていうか、唯寝たんじゃなかったのか?」
「いや……あのまま話してたら夜明かしちゃうっしょ? あの場合、誰かが脱落すべきだと思ったんだけど? もし、俺がそれやらなかったらあんちゃんやった?」
「いや……無理」
「ほら、やっぱ俺の役割じゃん」
息子ふたりは、口裏を合わせずに妹を寝かしつけるために己がとった行動を省みる。
「ところでさ、碧さんってさ零樹さんのどこを好きになったんだろうねぇ……」
「んー……知りたいようで知りたくない」
「あら、教えてもいいわよ?」
「「えっ!?」」
ロフトから驚いた顔がふたつ。
私は階下から息子の会話に参戦したのだ。顔を付き合わせての会話じゃないからこそ話せることもある。
これはそういう内容な気がした。
面と向って訊くのは少々恥ずかしく、答える側もうら若き頃を思いだしたりしてちょっと気恥ずかしい。
けれど、別に話したくない内容でも隠す内容でもない。
ただ、お互いに少し気恥ずかしいだけなのだ。
「マイペースなところ。ひたすらマイペースなところよ」
「でも、それを言うならオーナーだって……」
「零が静の上を行くのはそこのみ。勉強も運動も器用さも静のほうが上。ただ、私に振り回されないっていう点ではこの世で一番なの。そう考えたら、私より強いのは世界でひとりね」
誰だかわかる? というような視線を向けると、ふたりは自分たちの間に横たわる妹を見た。
「そう。娘の翠葉」
「いや……でも――スンマセン。リィはやっぱり碧さんの娘ってことで……」
なんてことのない閑話のようなものがあったのですが、これを一話の長さにはできないなぁ……と思って、ボツ話決定。
碧さん×蒼樹×唯ちゃんのお話って、翠葉さんが入院したときに三人で翠葉さんの身の回りのものを幸倉の家に取りに行ったときしか書いたことなくて、なんとなく書いてみたいなぁ……と思ったのがきっかけ。
(結局使えなかったけど(笑))
碧さんが息子や娘の“お母さん”って感じよりも、“対等”に話す感じが好きです。
そう考えると、零樹さんは扱いはちゃんと“人”なんだけど、「娘と息子ー! 俺、父親!」みたいな感じも好きです^^ ←つまりうちの子たちはみんな好き。
【光のもとで】は、キャラひとりひとりが持っている、人とのスタンスが好きなお話です。
よろしかったら、【光のもとで】のどんなところが好きかお聞かせくださいm(_ _"m)ペコリ